32.「どうしても気になります」
悩みを持っている人は「気にするな」と言われても、どうしても気になってしまうと思います。
よく「無理やり思い込めばいいのでしょうか?」と言う人がいますが、それは違います。
人間は無理やり思い込もうとしても、思い込めるものではありません。
「心の底から」気にならなくなる必要があります。
つまり、頭だけの理解ではなく、腑に落ちることが必要なのです。
その「腑に落ちる方法」を教えていることが仏教療法の大きな特徴の1つです。
その方法は読むクスリの中で色々と書いてますが、特に「もっと大きな問題に気づく」ことを強調しています。
心の病というのは、指に刺さったトゲのようなもので、気にするなと言われてもどうしても気になります。
しかし、ナイフで刺されたら、トゲの問題は嫌でも気にならなくなるでしょう。
トゲよりももっと大きな問題だからです。
心の病もこれと同じ事が言えます。
仏教療法では、心の病よりももっともっと大きな問題の存在を説いています。
その存在に気づき、腑に落ちることで、心の病は嫌でも忘れていくというわけなのです。