27.手を洗いまくる人達
汚れていると思い込み、手を何度も何度も洗ってしまう人達がいます。
いわゆる潔癖症というものです。
何回も洗うので、手がボロボロになってしまいます。
電車のつり革やドアノブ等、人が触れる場所、汚れていると思った場所は触れないのです。
人が触れないような場所はほとんど無い為、日常生活は地獄です。
しかし、この潔癖症も仏教療法を実践することで治っていきます。
人は皆、大なり小なり、潔癖症といえます。
なぜなら、「綺麗」と「汚い」を勝手に区別しているからです。
例えば、唾液。
口の中にある時は汚いとは思わず、口の外に出ると汚いと思うでしょう。
大便もそうです。
腹の中にある時は汚いとは思わず、外に出ると汚いと思うでしょう。
また、他人の唾液は汚いと感じるけども、恋人の唾液は汚いとは思わないでしょう。
この「区別」は人間誰にでもあるのです。
潔癖症と言われる人達は、その「区別」が他の人に比べ、より細かくなっただけ、とも言えます。
しかし、浄穢不二といって、本来は「綺麗」も「汚い」も無いのです。
本来無いはずなのに「綺麗」と「汚い」を区別してしまっているのは、「業」によります。
過去経験とも言えますが、つまり、育ってきた環境の中で、見たものや聞いたものによって、知らず知らずのうちに「これは綺麗なもの」「これは汚いもの」と、体が区別するようになってしまったのです。
ですので、綺麗と思い込んでいるものは本当に綺麗なのか、汚いと思い込んでいるものは本当に汚いのか、という点を徹底して突き詰めることで、このような悩みは消えます。
潔癖症の自覚のある人も無い人も、早い段階でこの知恵を身につけて欲しいと思います。