183.「なぜ生き物を殺してはいけないの?」
「なぜ人を救わなければならないの?」
利他を実践してください、とアドバイスすると、しばしばこのような質問が返ってきます。
これの回答としては、自利利他だから、ということになります。
つまり、人を幸せにすることが自分の幸せにつながるからです。
これが腑に落ちていない為に、このような疑問が出るわけです。
また、関連して次のような疑問を持つ人もいます。
「なぜ生き物を殺してはいけないの?」
この疑問を持つ人の中にも、程度の差があります。
例えば、殺人は罪悪の意識があるけども、動物に対しては感じない、という場合や、犬や猫に対しては罪悪の意識があるけども、魚や虫に対しては感じない、という具合です。
なぜ、このように罪悪感に差が出るかと言うと、痛みを感じているか否かの認識に違いがあるからです。
例えば、人は痛みを感じるけども、動物は感じないと思うという人や、犬や猫は痛みを感じていると思うけど、魚や虫は痛みを感じていないと思うという人の違いです。
ですので、この疑問への回答としては、観察力を身に付ける、ということになります。
つまり、本当に動物が痛みを感じていないのか、魚や虫が痛みを感じていないのか、ということをよく観察する、ということです。
さらに、上記2つの疑問に共通することは、相手の立場に立てていない、ということが挙げられます。
自分が同じことをされたらどう感じるか、という想像力が働いていない、もしくは弱い状態ということです。
論理的に説明すると、以上のようになりますが、このようなことを頭では無く、腑に落ちて身体で実感することが重要です。
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